にきび治療薬

ひとくちににきび薬と言っても、人によって肌に状態やにきびの程度も様々です。また、にきび薬自体もぬり薬から内服薬まで様々なものがあります。また、洗顔石けんやシャンプーなどにきびの改善や肌状態を整える働きのあるものを使っていればそういったものもにきびの薬と言えるかもしれません。
にきび治療をしたいと思っている本人の肌状態はどうなのか、にきびはどんな状態になっているなのかなどによって、効果のあるにきび薬・予防に使われるにきび薬・使ってはいけないにきび薬などがありそれぞれに使用するときのポイントや注意点があります。

にきび治療薬と肌状態

小さなにきびがぽつぽつとたまにはできるけれどあまりひどくはならないと言う人と、大きな赤く腫れあがったにきびが沢山できる人とでは、にきびに悩悩んでいると言っても、肌の状態も使ったほうがいいにきび薬も違って黒野は当然です。また、にきびの原因となる皮脂は、にきびを作るだけでなく健康な肌には必要なものなのです。適度な量の皮脂がある肌はにきびができにくく、皮脂が多かったり少なかったりといった皮脂のバランスが崩れている人はにきびができやすい傾向にあるようです。
まず初めに、自分の肌状態とにきびができやすい肌になってしまっていないかをチェックしてみましょう。

肌状態チェック

まず、自分の肌がどのような特徴を持っているのか掴んでおくことも非常に大切です。あなたの肌のタイプはどれでしょうか?

タイプ1

顔が全体的にべたっとした感じになっていることが多く、脂っぽい肌をしている

タイプ2

おでこから鼻筋にかけてのTゾーンと呼ばれる部分だけが脂っぽいような感じになりやすいが、それ以外の場所はどちらかと言うと常に若干乾燥気味

タイプ3

顔全体に乾燥しているとか、脂っぽいという感じは特にない

タイプ4

Tゾーンはべたついいた感じなのに、他の部分はかなり乾燥していることが多い

タイプ5

いつも皮膚が乾燥していると感じている

タイプ1が一番皮脂の分泌が多い通称「オイリー肌」と呼ばれている肌質です。皮脂が多く比較的丈夫な肌質なのですが、にきびができやすいタイプともいえます。反対に乾燥肌の場合タイプ5に近い結果になります。タイプ2・4は乾燥肌とオイリー肌が混ざっている「混合肌」の状態で成人女性に最も多く見られる肌質です。

にきび治療薬のポイント

にきび薬には色々な効果を期待する働きがあるものですが、毛穴に詰まった皮脂を取り除く効果のあるもの・炎症を抑える効果のあるもの・角質をとる効果のあるものなどがあります。

皮脂を取り除く効果のあるきび薬

オイリー肌の場合、皮脂を取り除く効果のあるものが比較的効果があると考えられます。石鹸タイプのものや、中にはクリーム状のものもあります。
石鹸タイプのにきび薬であまり頻繁に洗顔を行うと皮脂を過剰に取りすぎることがあります。かえって皮脂の分泌を促すことになる場合もあるので注意が必要です。また、皮脂を取り除く効果が高いものは乾燥肌・乾燥に強い混合肌のタイプの方にはお勧めできません。

炎症を抑えるにきび薬

毛穴の中に皮脂や汚れが詰まった状態の黒にきびや白にきびは、炎症を起こしてしまうと痛みを伴うことの多い「赤にきび」になってしまいます。そういった場合はまず炎症を抑えるにきび薬を使います。また、炎症を抑えるにきび薬を使いながらも回りにあるほかのにきびが炎症を繰り返さないように同時に治療していく必要があります。この炎症を起こしてしまったにきびをきちんと治療しないと肌へのダメージが大きくなりにきび跡になって残ってしまうことがあります。

角質を取り除く効果のあるにきび薬

角質を取り除く効果があるにきび薬は通常「ケミカル・ピーリング」と呼ばれます。「フルーツ酸(AHA)」と呼ばれる酸性の物質を使って肌に溜まったアクネ菌や毛穴をふさぐ角質を取り除く効果が得られます。病院でのにきびの治療としても効果があると認められているもので、受診して必要だと判断されると専用のピーリング用のにきび薬を使って治療してくれます。また、市販のものでも、フルーツ酸が含まれたやや弱めのピーリング効果があるものも販売されています。しかしピーリングは肌にある程度の負担がかかる上、ピーリング後のケアも重要ですので、市販のものを使って自身で頻繁に行うのは避けたほうがいいでしょう。