ケミカルピーリング1
ケミカルピーリングとは、酸を使用して古くなった皮膚の角質をを除去(剥ぐ、ピールする)し、きれいなお肌の再生を行うことです。
ケミカルピーリングを施すことにより、新陳代謝を活性化し、お肌のサイクルを正常に戻します。「シミ、くすみ、にきび、にきび痕、お肌の老化」などに効果があります。また、毛穴に皮脂が詰まったり、角栓が出来たりするのを防ぐので、特に活動的なにきび治療法として大変効果があります。
ケミカルピーリングの方法
ケミカルピーリングにはいくつかの方法があります。
欧米で行われている「強い酸を使用し、軽いやけどの状態にし、強制的に皮膚を剥離することによって、新しい皮膚をつっぱらせしわを伸ばす方法」から、日本人にあった「マイルドな酸(フルーツ酸)」を使用した方法まであります。また施術時間によってその効果は違ってきますので、皮膚のタイプや状態に適した方法で行うことが大切です。
色素の多い日本人の場合には、低濃度のフルーツ酸を数回に分けて塗布するケミカルピーリングの方法が適しています。
フルーツ酸の代表的なものに、乳酸、グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸などがあります。これらの総称してAHAあるいはフルーツ酸と呼ばれています。さとうきび、ヨーグルト、りんごなどにも含まれている、すべて自然界にも存在する酸です。
フルーツ酸の特徴としては、当然ですがpHが低いので刺激性があります。刺激感の強い人には、薬剤の濃度を低くしたり、pHを3~4に補正して使用します。(皮膚表面の正常pHは5~6程度の弱酸性になっています)
治療時間ですが、顔の場合は1時間前後のことが多いようです。
ケミカルピーリングの効果
ケミカルピーリングはにきびのみを対象とした治療法ではありません。下記の皮膚症状の場合にも効果があるようです。
- にきび、にきび痕
- 肌のクスミ
- 肌荒れ、乾燥した皮膚
- 老化した皮膚、小じわ(皮膚の若返り)
- 薄い色素沈着
- 肉割れ、妊娠線
- 他の薬剤の浸透性を高める効果
などです。
ケミカルピーリングの注意点
ケミカルピーリングの場合は、術前の前治療や術後の後治療が非常に重要です。角質や表皮を剥がすことになるので、通常は表皮が持っているバリア機能や水分保持機能が一時的に失われますから、それに対する適切な対処が必要になります。エステのケミカルピーリングは非常に弱い(トラブルが起こりにくい)低濃度のものにもかかわらず、トラブルが続出していると報道されているのも、すべて術前術後の適切な処置をしていないから起こっているようです。
いらぬトラブルを避けるためにも、十分な知識を持った医師のもとでケミカルピーリングを受けるようにしたほうがよいでしょう。